株式会社トマックサポートセンター

障害者雇用枠について

障害者雇用枠とは?一般枠との違い・対象者・メリット・合理的配慮・就労支援機関まで分かりやすく解説

障害や病気を抱えながら働きたいと考えたとき、以下のような疑問や不安を感じたことはありませんか?

「一般企業で自分のペースに合わせて働ける制度はあるのだろうか」

「障害者雇用枠と一般枠では何が違うの?」

「働きたいけれど、体調面や職場での配慮が得られるか心配」

障害のある方がそれぞれの能力や適性を活かし、安心して長く働き続けられるよう法律に基づいて設けられている仕組み、それが「障害者雇用枠」です。

近年は法定雇用率の引き上げなどにより、企業による障害者雇用の機会が大きく広がっています。

この記事では、障害者雇用枠の基本概念から、一般枠との違い、対象となる方の条件、働くメリットやデメリット、職場に求める「合理的配慮」、就職活動を支える相談・支援機関までを分かりやすく解説します。

1. 障害者雇用枠とは?

障害者雇用枠とは、「障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)」に基づき、企業や官公庁などが障害のある方を対象に設けている採用枠のことです。

一定数以上の従業員がいる企業には、全従業員のうち一定割合以上の障害者を雇用することが法律で義務付けられています(障害者法定雇用率制度)。

この制度により、事業主は障害のある人がその能力を発揮できるよう配慮し、雇用の場を確保することが求められています。

2. 「一般枠」と「障害者雇用枠」の違い

企業に応募する際、通常の採用枠である「一般枠(一般雇用)」と「障害者雇用枠」のどちらかを選択して応募することになります。主な違いは以下の通りです。

障害の開示(オープンかクローズか)

・一般枠:障害があることを企業に開示せずに応募する(クローズ)ことも可能です。

・障害者雇用枠:障害があることを前提として応募します(オープン)。障害者手帳の所持が必要となります。

職場での配慮(合理的配慮)

・一般枠:他の従業員と同じ条件や業務範囲で働くことが求められ、個別の配慮を受けにくい場合があります。

・障害者雇用枠:障害の特性や体調に合わせた「合理的配慮(勤務時間の調整、業務内容の配慮、バリアフリー対応など)」を前提とした雇用契約となります。

求められる役割と給与水準

・一般枠:総合職や専門職など、フルタイムで幅広い業務や残業を求められることが多く、給与や昇進の幅も広い傾向があります。

・障害者雇用枠:事務補助や清掃・軽作業、短時間勤務など、体調に配慮された定型業務が多く、給与は一般枠に比べると抑えめになるケースがありますが、長期的に安定して働きやすい環境が整えられます。

3. 対象となるのはどんな人?(利用条件)

障害者雇用枠に応募・入社するためには、公的な「障害者手帳」を所持していることが必須の条件となります。

対象となる障害者手帳の種類

・身体障害者手帳(身体障害)

・療育手帳、愛護手帳、愛の手帳など(知的障害)

・精神障害者保健福祉手帳(精神障害、発達障害、高次脳機能障害など)

手帳を取得していない場合、または手帳を会社に開示せずに働く場合は、障害者雇用枠での応募はできません。手帳の取得を検討されている方は、主治医や役所の障害福祉窓口に相談することができます。

4. 障害者雇用枠で働くメリットと注意点

障害者雇用枠での就労には、多くのメリットがある一方で、事前に知っておくべきポイントもあります。

主なメリット

・障害や病気に対する「合理的配慮」を受けて働けるため、心身の負担を減らせる

・定期通院や体調不良時の休暇取得、短時間勤務などの調整がつきやすい

・自分の障害の特性を事前に職場に理解してもらった上で業務をスタートできる

・就労移行支援事業所などの専門支援機関による面談やフォローを受けやすい

注意点・デメリット

・一般枠に比べて給与や給与の昇給幅が低めに設定されている求人が多い

・求人の種類が事務補助や作業系に集中しており、キャリアアップや専門職の選択肢が限られる場合がある

・企業によっては受け入れ態勢が整っておらず、配慮の範囲に差がある

5. 企業に求められる「合理的配慮」とは?

障害者雇用促進法では、事業主に対し、障害者が働く上で支障となっているバリアを取り除くための「合理的配慮」の提供が義務付けられています。

具体的な合理的配慮の例

・身体面への配慮:車椅子対応のデスクやトイレの整備、段差の解消

・勤務時間への配慮:時短勤務、ラッシュ時を避けた時差出勤、定期通院のための休暇確保

・業務内容への配慮:指示を口頭だけでなくマニュアルや文字で渡す、業務量を個別調整する

・コミュニケーションへの配慮:静かな集中スペースの設置、ジョブコーチや指導員の配置

6. 就職・転職活動を支える相談・就労支援機関

一人で就職活動を行うのが不安な場合は、専門の支援機関を活用することが成功への近道です。

ハローワーク(公共職業安定所)の専門援助窓口

障害者専門の窓口があり、障害者雇用求人の紹介、面接の立ち会い、就労支援計画の作成などを行ってくれます。

就労移行支援事業所

一般企業への就職を目指す障害のある方を対象に、職業訓練やパソコンスキルの習得、履歴書の作成指導、面接対策、就職後の定着支援などを提供する福祉サービスです。

地域障害者職業センター

障害者職業カウンセラーが配置されており、詳しい職業検査や職業リハビリテーション、ジョブコーチ(職場適応援助者)の派遣など専門的なサポートを行っています。

障害者就業・生活支援センター(ナカポツ)

就職だけでなく、体調管理や住まい、金銭管理といった「生活面」と「仕事面」の一体的な相談に乗ってくれる地域密着型の窓口です。

まとめ:自分に合った働き方と環境を選ぼう

障害者雇用枠は、自分の障害や病気の特性を隠すことなく、適切な配慮を受けながら社会で活躍するための大切な選択肢です。

「一般枠で無理をして体調を崩してしまう」よりも、障害者雇用枠を活用して体調と仕事のバランスを保ちながら長く働き続けること(定着)は、自分らしい生活を送る上で非常に大きな価値があります。

どのような働き方が自分に適しているか迷っている方は、まずはハローワークの専門窓口や就労支援事業所に相談し、プロのアドバイスを受けながら一歩を踏み出してみてくださいね。

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